モンゴルビジネス視察
―中央アジアへの可能性と歴史への想い―
JETRO主催のモンゴルビジネス視察に参加し、モンゴル・ウランバートルを訪問しました。
今回の訪問は、現地の経済状況や投資環境を理解するとともに、日本企業との協業の可能性を探ることを目的としたもので、政府機関、商工会議所、現地企業、日系企業、教育機関などを訪問し、多角的にモンゴルのビジネス環境を視察する機会となりました。
モンゴルは人口約350万人、平均年齢が若く、資源国として知られています。
輸出の多くは石炭や銅などの鉱物資源で占められていますが、近年はIT、インフラ、金融、人材育成など、新しい産業分野の育成にも力を入れており、経済の多角化を進めている段階にあります。
今回の視察では、在モンゴル日本国大使館でのオリエンテーションに始まり、モンゴル経済開発省による投資環境の説明、モンゴル商工会議所や投資貿易庁による産業政策の紹介、金融機関による資金決済に関する留意点の解説など、実務的な情報を得ることができました。
また、現地で事業を展開する日系企業として、ドローン物流技術を手掛ける企業やインターネットインフラ関連企業を訪問し、モンゴルにおけるビジネスの実際について話を聞くことができました。
特に印象的だったのは、モンゴルではIT人材が豊富であり、日本企業との連携への期待が非常に高いという点です。
さらに、モンゴルITパークやイノベーションハブを訪問し、スタートアップ支援やDX推進の取り組みについて説明を受けました。
モンゴル政府としても、資源依存型経済からの転換を目指し、IT・教育・人材分野を重点産業として育成しようとしている姿勢が感じられました。
また、日本式教育を導入したモンゴルコーセン技術カレッジも訪問しました。
多くの学生が日本企業への就職やインターンシップを希望しており、日本への信頼と期待の高さを実感しました。
現地の若い世代が日本語を学び、日本企業と働きたいと考えていることは、日本企業にとって大きな可能性と言えるでしょう。
今回の訪問を通じて強く感じたのは、モンゴルは単なる一国として見るのではなく、
中央アジア・ユーラシア地域へのゲートウェイとして捉えるべき国であるということです。
地理的には中国とロシアに挟まれた内陸国ですが、歴史的にはシルクロードにつながる要衝であり、中央アジア、東欧、ロシア、中国を結ぶ位置にあります。
今後、物流、人材、IT、資源などの分野において、日本企業がこの地域と関わる上で重要な拠点となる可能性を感じました。
そして今回の滞在中、個人的にぜひ訪問したい場所がありました。
それは、日本人死亡者慰霊碑です。
第二次世界大戦後、多くの日本人が旧ソ連によって抑留され、モンゴルに送られ、厳しい環境の中で強制労働に従事させられました。
その中で命を落とされた方々の慰霊碑が、ウランバートル郊外に建立されています。
現地を訪れ、静かに手を合わせながら、遠い異国の地で亡くなられた方々のことを思いました。
厳しい寒さの中で働かされ、帰国することなく命を落とされた多くの日本人がいたという歴史を忘れてはならないと感じました。
現在のモンゴルは非常に親日的な国として知られています。
今回の訪問でも、多くの方から日本への敬意や信頼の言葉をいただきました。
こうした関係は決して偶然ではなく、過去の歴史の上に築かれてきたものであり、その重みを改めて感じる機会となりました。
ビジネスの可能性を探る訪問であると同時に、歴史を見つめ、未来を考える旅でもありました。
今後も、日本企業の海外展開支援や国際ビジネスのネットワークづくりを通じて、
日本と世界をつなぐ新しい機会を探っていきたいと思います。
モンゴル、そして中央アジア地域には、まだ知られていない可能性が多く存在していると感じています。








